そばの江戸前御三家「藪」「更科」「砂場」を徹底解説!美味しい食べ方も!

江戸前御三家とは?

江戸時代には、江戸に多くの蕎麦屋があったそうですが、それらの江戸蕎麦の中でも3つの代表的な代々続く系統のそばを「江戸三大蕎麦」と呼び、「砂場」「藪」「更科」の3暖簾のことを言います。

藪そばは味が濃く、せっかちな人でも美味しく食べられる!

出典:http://sobaweb.com/magazine/201209expo/20120829100502.html

【発祥の地】

幕末の頃、東京・根津の団子坂にあった「蔦屋」が発祥。『蔦屋』は藪に囲まれていたことから、通称『藪そば』と呼ばれており、それがいつしか店名になったと言われています。

【そば・つゆの特徴】

下町生まれの藪のそばは、そばの実の外側にある甘皮を適度に挽き込むため味が濃く、また、蕎麦の色は緑がかっています。

これはソバの実の甘皮の色で、藪蕎麦では蕎麦の殻のぬき実を挽きおろして使用しているからです。啜ったときの香りが良いことも、藪蕎麦の特徴ですね。

また、藪蕎麦のつゆはそばの味の濃さに合わせて、非常に塩辛くしてあります。

【美味しい食べ方】

汁が塩辛いのは、藪蕎麦のお客さんにせっかちな職人が多く、茹でたての麺にさっとつゆをつけて食べるために考えだされたと言われています。

その影響で、江戸の粋な蕎麦の食べ方として、つゆをちょっとしかつけない食べ方が流行っていたそうです。蕎麦の端を、少しだけつゆにつけて啜るくらいが藪蕎麦の美味しい食べ方です。

江戸前御三家の中でも有名な更科そばは白くこしが強い!

【発祥の地】

更科そばの誕生は諸説ありますが、長野県がルーツとされています。麻布永坂町で当時行商人として働いていた清右衛門という人物が始めた「信州更科そば処 布屋太兵衛」が発祥の店とされています。

【そば・つゆの特徴】

更科そばは、そばの実を挽いた際に、一番最初に出てくる胚乳の中心部分のみを使用しています。色のついた甘皮が混ざらないため、蕎麦に仕立てても白く、高級感があるそばです。

他の蕎麦と少し違った原料を用いているため、蕎麦らしい香りはあまりしない一方で、ほのかな甘みがかった味わいが特徴的。

つゆは通常のそばに用いるものより淡く甘めなので、繊細な喉ごしを楽しめるでしょう。

【美味しい食べ方】

一口目は蕎麦本来の味を楽しむため、つゆを付けずに食べます。その後は少しだけそばつゆを付けて勢いよくすすり、更科そばならではの強いコシを味わいます。

更科そばは非常に伸びやすいそばなので早めに召し上がるとコシと鮮度が良い状態のまま食べられるでしょう。

詳しくは、

いろはが伝授!「更科そば」の美味しい食べ方とは?

こちらをご覧ください。

砂場そばは江戸前御三家最古のそば!なめらかさを堪能!

【発祥の地】

砂場蕎麦は、3つの暖簾のなかでも最も古い歴史を持つとされている、大阪を起源とする蕎麦屋老舗です。名前の由来は、大阪城築城の際の資材置き場だった砂場近くに店があったことが始まりとされています。

【そば・つゆの特徴】

そば粉を8割、つなぎの小麦粉を2割使用した、いわゆる「二八そば」です。この比率で打ったそばはしなやかな食感で、つるりとした、喉に滑り込んでいくようななめらかさがあるので特徴です。

砂場そばは、細く長く繋がった食感が最大の魅力とも言えるでしょう。そこに甘く、濃い目のつゆを絡めることでしっかりとした味わいを口いっぱいに感じることができます。

【美味しい食べ方】

ざるそばに天ぷらをトッピングした天ざるは、なんと、砂場そばが始まりです。天ぷらそばを夏でも美味しく食べやすく提供できるようにと、生まれました。

暑い時期でも天ぷらを美味しく涼やかに食べられるのは嬉しいですね。

まとめ

藪そば、更科そば、砂場そばの江戸前御三家を紹介してきましたが、それぞれのストーリーや背景を知るとより美味しく感じれそうです。

そしておそばの話しをしていたら食べたくなりませんか!?

こちらで紹介した更科そば、小樽市の手打ちそば いろはで食べられます!

また、オンラインショップも併設しており、そちらでも更科そばが注文可能です。自宅で職人の味が楽しめます!

高純度のそばでんぷん粉を使ったコシの強い更科そば、是非ご賞味あれ!