煮込み料理食べたい!でも煮込み料理ってなに?

 

手足先の冷たさを感じる季節になると、煮込み料理が食べたいなぁって思いませんか?

「鍋」?

「風呂吹き大根」?

と考えた時、「煮込み料理って何?」とちょっと考えてしまい、「煮込み料理を正確に知らない」ことに気がついてしましました。

今回は、煮込み料理食べたい!の思いのもとに、「煮込み料理とは」について調べてみました。

 

煮物は煮る。煮込み料理は?

結論を言うと、煮物と煮込み料理は違います。

まずは調理法から違いをみていきましょう。

 

煮るとは

最大の特徴は、加熱しながら味付けをすることです

つまり、茹でるは「水」ですが、煮るは「調味液」。

例えて言うなら、肉じゃがのように、しょうゆやダシなどの液体化した味付けと肉のうまみが、じゃがいもに浸み込んで美味しくなります。

じゃがいも本来の味を生かすというよりも、それぞれの味を移しあって、複雑な、より美味しい味を引き出していきます。

落し蓋や、食材の下準備によって、できるだけ早く火を通し、なおかつ、早く味を浸み込ませ、味良く食卓に上げるという知恵の調理法が「煮る」です。

 

煮込むとは

少しかしこまって言えば、素材本来の味を調味液に充分に溶け出させて、更に溶け出して極上に美味しくなった液体を素材に浸み込ませていく料理

結果、ソースも一緒に味わわないと勿体ない料理といえます。

「牛筋肉と大根の煮込み」をイメージして頂ければわかりやすいかもしれません。

「煮込み料理」は、本来は硬くて食べられないような素材を、時間をかけてコトコト煮ることで、硬かった素材をも柔らかくするのが特徴です。

煮込むことで食感が驚くほど変化し、素材からにじみ出る素晴らしく美味なダシをさらに味付け、シンプルな素材でも、極上の料理にすることができるんです。

 

煮込み料理は面倒?難しい?

何事も手軽でスピーディな世の中で、じっくりコトコト…は馴染まずに、時間がかかるし、面倒くさい、焦がしちゃうのが心配、と思われがちですよね。

でも、火加減に注意して、ゆっくり弱火で煮込めば、焦がす心配も減ります。

圧力鍋は、驚くほどの短時間で、骨まで柔らかく、2晩くらいは煮込んだんじゃない?と思うほどに味が染みこみます。

香りが家中に広がり、素材達が奏でる「コトコト」という音が心豊かにしてくれて、時の流れを贅沢に感じさせてくれることも煮込み料理のいいところです。

じっくりコトコト時間をかけて「煮込む」ことだけ料理が美味しくなる。
料理初心者でも簡単に美味しくできるのが「煮込み料理」です。

 

日本料理には、調理法のわずかな違いだけで名称が変わるものが多いです。

今回の「煮」でいえば、

・煮物…ダシをとった水で煮て調味した料理の総称です。
・煮しめ…汁気がなくなるまで煮込んで日持ちをよくしたもの。
・含め煮…煮汁をたっぷり材料に含ませて、材料の色や持ち味を生かしたもの。
・煮つけ…少なめの煮汁で、煮ながら甘辛く味をつけたもの。

などです。

知っていると少し鼻高になれるかもしれませんね。

しかし、日本人の知恵や工夫って素晴らしいですね!
私たちも「美味しく食べる!」ことを、受け継いでいきたいものです。

 

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