郷土料理を知る~いつも食べているその料理、ものすごい歴史があるかもしれません~

ご自分がお住まいの土地や、故郷の郷土料理ってご存じでしょうか。

神奈川県の郷土料理の「建長汁(けんちんじる)」は全国的に有名ですが、「けんちん汁」は、一説には鎌倉建長寺の精進料理「建長寺の汁」が訛って派生したと言われています。

今回は、土地と歴史が深くからんだ郷土料理についてみていきたいと思います。

 

郷土料理とは

日本は小さな島国とはいえ、北は北海道から南は沖縄までと広いです。

それ故、気候風土、文化、風習、土地柄、人柄など、それぞれの土地にそれぞれの特徴が顕著にでるようです。

そしてそれは、調理法や保存法にも渡り、寒い地方、暑い地方、海のそば、山の中など、その土地ならではの昔から伝わる智慧や風習がその中に生かされています。

 

特に、いわゆる食文化といわれる食べ物や食べ方。

他の土地では食べる事のない食材を、他の土地では考えられない食べ方で、当たり前に食す姿は、TV画面越しにも思わず声があがる時がありますよね。

郷土料理とは、その地域に根付いた産物を使って、その地域独自の調理方法で作られ、地域に広く伝承されている料理です。

煮物・汁物・丼物、麺や漬物にとどまらず、お菓子までジャンルは幅広いものとなっています。

 

日本の伝統と食文化

日本人は、豊かな自然を敬い、自然と寄り添って、自然環境の中で食を育んできました。

家族で食卓を囲み、地域の人達と協力した祭事で食を共にし、ただ命を繋ぐための食ではなく、社会性も同時に補ってきました。

その料理は、単に美味しくて栄養があるだけでなく、意味を持ち、願いがこもっています。

その代表的なものが「おせち料理」です。

そして、その特徴のすべてが、地域によって様々な郷土料理に表れているのです。

 

お雑煮は郷土料理です。

一番身近で分かりやすいのが「お雑煮」です。

お雑煮は、自分の出身地の話をするときに一番盛り上がったりしませんか?
そしてなぜか皆、自分の食べてきたお雑煮が1番だと言って譲らないんですよね。

黙っていても

「いや、お雑煮はこうじゃなきゃ。」

と、心の中できっとつぶやいているに違いありません。

例えば….

「餅」…丸か四角か。焼くか焼かないか。
汁の色…すまし汁か醤油ベースの麺つゆか、それとも味噌仕立てか。
ダシ…昆布かカツオか、煮干しか

本当に地域によって違いがあり、重要な要素ですよね。

老若男女問わず、こんなに愛される郷土料理ってめずらしいのではないでしょうか。

その理由は、中身にその土地の特産物が入るからかもしれません。

そして、知らず知らずのうちに、なんとなく、ちゃんと郷土料理を食べて、次の世代へも受け継いでいるのでしょう。

 

もしかしたら、日頃から好んで食べていたり、たまに無性に食べたくなるものって、実は長い歴史のある「郷土料理」なのかもしれませんね。

 

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